備忘

もう二十年も昔に、自分は道路端に坐りこんで周囲構わず物に読みふけっているような者だ、と覚悟したことがあった。

                         古井由吉「クレーンクレーン」

 

車谷長吉の文章であってもおかしくないような、そんな一文だ。と思った。